●「ロジャース理論」
NEXTBASE ロジャース理論は『受容・共感・一致』
ロジャースには積極的な意味で「発達論」が無い

ロジャーズ博士の提唱するカウンセリングは、カウンセリングのみならず、
私共の日常生活の中に取り入れるべき心理内容が豊富に含まれている。


臨床心理学という研究分野を提唱したのは、アメリカのウィットマー。
彼は、1896年にペンシルバニア大学に、身体障害や情緒的障害のある子供たちを対象に心理学のクリニックをつくった。
それについで、ヒーリーが、行動診断所における非行少年の診断と指導に当たった。これが、臨床心理学の発展の機会を与えた。

さらに、精神病理学、異常心理学、犯罪心理学、精神測定学などの分野の研究が、臨床心理学成立の背景になる。

1930年代になると、ナチスのユダヤ人弾圧により、
ドイツの多くの精神病学者や心理学者がアメリカに移住。
コロンビア大学にはじめて臨床心理学者の養成コースが開設される。
臨床心理学者の臨床活動に権威と安定性を与え、臨床心理学者が増大することになった。
この背景などにより、アメリカは、臨床心理学の中心地となっていく。

 1930年代の臨床心理学は、主として心理テストによって幼児・児童の不適応の診断や治療に取り組んでいた。また、精神的健康についての理解もごく消極的な生活法のみを考え、積極的な態度による健康の建設には思いが至らなかった。
 今日の心理学臨床家の活動範囲に比べると、きわめて狭いあいまいなものであった。

 しかし、第二次世界大戦を境にして、臨床心理学者の活動は軍隊の要望によって拍車をかけた。1940年以降では、軍人の精神障害、不適応の診断や治療に多大な国家予算が計上されたため、成人の診断治療に関する資料が急速に収集された。このとき、臨床心理学者の活動にどのような資格条件をもたせるかということが大きな関心を呼んでいた。
 その結果、臨床心理学者も他人に与える影響は医者と変わらないため、最低条件をPh.D. として、さらに1年間のインターンも強制された。このような厳しい資格条件が、臨床心理学の学問と技術を進歩させ、社会的にも高い評価を受ける結果を生んだのである。
 そして、そのとき精神衛生的な見地から精神障害、異常人格の早期発見と処置という問題も臨床心理学者に与えられた。このことが、非行、犯罪の予防や処置の研究とも結び付き、研究の範囲はますます拡大されていった。

 また、1930年以前の心理学の臨床活動はビネーなどが作成した知能検査が主な検査道具であった。
 したがって、精神薄弱、精神遅滞などがその研究対象となっていた。あるいは、職業指導の立場から適性検査を道具として、性能診断や指導を行っていた。しかし、MMPIのような多面的、診断的テスト、投影形式のテストの開発にともない、診断の対象はパーソナリティー全般にわたるようになった。

 その後、アメリカの退役軍人の社会復帰のために治療が必要であったことと、現代の資本主義社会における複雑で圧力の多い社会生活からくるノイローゼ患者が増えたため、臨床心理学の研究は、個人の適応に示唆と勧告を与えるのではなく、治療によって問題を解決するという積極的な姿勢をとるようになった。
 治療部門が発達した理由には、カウンセリングの原理・技術の進歩があると言える。カウンセリングはその形式はともかく、長期間の定期的1対1の面接場面をもって相談助言を行うところに特徴がある。

 とくに、ロジャーズの非指示的カウンセリングの成功は、心理学臨床家を勇気づけ、心理学臨床家の治療技術に進歩をうながした。患者と臨床家の協力関係から、患者自ら洞察に達する力を回復するという理論は、心理寮法全体に批判を加える機会を与えた。 日本では、第二次世界大戦後まで、いくつかの心理検査の輸入や開発は行われていたものの、臨床心理学という分野は全く開かれていなかった。
 大戦後、精神衛生法、児童福祉法、少年法の制定にともなって、児童相談所、教育相談所、少年鑑別所、病院、精神衛生センターなど、心理学を実践的に用いる職域が拡大し、臨床心理学の研究や教育も行われるようになった。しかし、日本においてはまだアメリカのようなクリニックも少ないうえに臨床家養成の制度が確立されていない。

 



ロジャース博士によれば、

 「まず無条件で受入れることが、人間の心を癒し、整え、
  自ら問題解決をしてる強さを引き出すことができる」としています。

「心のドアは、内側からしか開かない」

と言います。
・パッシブリスニング と
 ・アクティブリスニング
パッシブリスニングとは、どのような聴き方でしょう。

これは、相手の話を真剣に聴いているという態度を示す聴き方です。

ポイントは、次の3つ。

 1)沈黙
 2)あいづち
 3)思いを引き出す言葉

です。

 1)の『沈黙』とは、

  要は、「だまって聴く」ということです。
  途中で口を挟まない。相手の話をさえぎらない。
  とにかく聴け!ということですね。

そして、

 2)の『あいづち』とは

  適度にあいづちを打つ。
  あいづちを打つことによって、
  話をちゃんと聴いているということを
  【態度】で示すのです。


そうです。ここまでは、
一番最初に言った「クレーム」を聴くときの態度と同じですね。

相手の話を親身になって態度を伴って十分に聞いたときに、
怒りを含めた相手の感情が開放され、癒されるのです。

そして、クレームの場合は、その怒ったお客様が
聴く耳を持ってくれることが多いのです。

だから、クレームの場合の
「まず、十分に話を聴く」というのは、
心理学的にも裏づけされているのです。


そして、スタッフの場合、さらに次の3番が
チーム作りに効果的な場合が多くなります。

その3番とは、

 3)「思いを引き出す言葉」です。

  思いを引き出す言葉とは、

  「なるほどね、もっと詳しく教えてよ!」
  「そうだよね、それで?」
  「あぁ、そういうことか、続きを聞かせて?」
  「ふむふむ」「うんうん」「納得!」

  という感じです。

  相手の話を真剣に聴いている態度を示すと同時に、
  「次の言葉を聴きたい」という意思表示をして、
  相手の思いを引き出すのです。


ここまでお話をして、
これら「聴き方」の重要なポイントが分かったと思います。

つまり、まず『賛同すること』がポイントなのです。


まず、賛同し、そして、相手を認めることにより、

「心のドアが、内側から開く」のです。

そして、より強いチーム作りができていくのです。

http://www3.ocn.ne.jp/~pohce/kawai.htm




さて、次回は、先ほど名前だけ出てきたもう一つの話の聴き方。

「アクティブリスニング」

相手の気持ちを汲み取りながら、鏡のように相手に返すという、
パッシブリスニングよりもより動きのある聴き方を話そうと思います。




カール・ロジャースのカウンセリングについての考え方
 1920年代の博愛主義的な職業指導に始まったカウンセリングは、他方における臨床心理学としてのカウンセリングと交錯しあいながら、発展を遂げてきました。
 1940年代に登場したカール・ロジャースは、「個人は自ら成長、健康、適応への衝動を持っている」という理念に基づき、必要な心理的条件さえ与えられれば、クライアントは自分自身で答えを見つけ出していく能力があるという考えを強く主張しました。
 ロジャースの基本的な考え方は、彼自身の言葉に端的に示されています。
 「私が自分自身を受け入れて、自分自身にやさしく耳を傾けることができる時、そして自分自身になることができる時、私はよりよく生きることができます。‥‥‥言い換えると、私が自分に、あるがままの自分でいさせてあげることができる時、私は、よりよく生きることができるのです。」
 あるがままの自分を心の底から認め受け入れた(受容した)ときに、どのような変化が生じるのでしょうか。この点は、ロジャーズ自身によって次のように表現されています。
 1)自分で自分の進む方向を決めるようになっていく。
 2)結果ではなく、プロセスそのものを生きるようになる。
 3)変化に伴う複雑さを生きるようになっていく。
 4)自分自身の経験に開かれ、自分が今、何を感じているかに気づくようになっていく。
 5)自分のことをもっと信頼するようになっていく。
 6)他の人をもっと受け入れるようになっていく。

 こうした考え方からすると、カウンセラーの役割は、もっと本質的な、クライアントが「自分自身になれる、自分自身でいられるように個人の成長を援助する」ことにあるということになります。こうしたロジャースの姿勢を臨床心理分野においても応用し、また各種の行動を媒介としたセラピーへと発展させ、また、最近では、キャリア・カウンセリングが、自らの仕事に関わる人生をどのように考えるか、という視点から注目されています。
 人人は、その成長の過程において、一度ならず二度三度と否応なしに変革を迫られることがあるものです。いわゆる「人生の節目」の場面で、その時にキャリアをちゃんと選べない…、意思決定が難しい…、立ち尽くしてしまう…といったことを、多くの人人が経験しているのです。そこで、キャリア・カウンセリングがその援助手段になるのではないかという期待が生れ、いま、注目されているのです。



コーチングを学校の現場にというと、多くの学校がやるのは
傾聴のスキル(ロジャース理論)
アイメッセージ(親業、トマスゴードン)
グループエンカウンター(シェアリング)
ワークショップ(演劇=みんな主役)
NLP 標語作り(宣言させる)
となります。
で、結果としては
傾聴のスキル(ロジャース理論)のうなずきのところから
授業のやりかたが、生徒の声をきちんと受け止める仕上がり像をつくります。これは、いい効果です。いままで、生徒に 意見をきいて前の生徒と同じことを言うと、「はい、違う意見!」とはねつけがちだったものも、「おお、**くんも****だって感じるんだなぁ。はい、**くんと同じ意見の人、手をあげて!そうか、賛成多しだね。じゃあ、これはちょっと違うぞ!っていう意見あるひとっ!」となります。
アイメッセージから、一方的な命令口調が変わります。





http://www3.ocn.ne.jp/~pohce/raidan.htm
によれば、
来談式カウンセリング実施上の留意点

 来談者中心療法はカール・ロジャース(Carl RansomRogers,1902〜1987)により提唱された。現在の日本のカウンセリングはロジャース理論の理解からスタートしたとまで言われるほど日本のカウンセリングに与えた影響は大きい。ロジャースの来談者中心療法は、悩み事や不平不満の解決、問題の処理に困っている人への指導助言といった意味に理解される場合が多いが、全くの誤解である。また、現在学校教育現場へのいわゆる「スクールカウンセラー」導入が言われているが、ロジャースのの提唱したカウンセラーとスクールカウンセラーを同義にとらえることも慎重にすすめていきたい。また、いわゆる児童生徒への指導助言の専門家を称してスクールカウンセラーとすることも同様である。スクールカウンセラーの本質的定義を含めて、現在文部省ではその効果を検証中であり、その効果がオープンになるには今しばらくの時間を要するであろう。少なくとも、ロジャースの提唱したカウンセリングとは、カウンセラーが来談者(クライアントという)の直面する問題に勇気を持って自ら取り組み、自らの持っている力(ロジャースは「成長への衝動」(Growth Drive)と呼ぶ)を発揮して、自らの力で立ち向かうことを支援する人である。従って、単なる助言や指導とは異なり、実はクライアントにとっては非常に厳しい場面に遭遇することになる。なぜなら、悩み事を相談に行ったら、その問題と直面すべき自分の生身の姿を鏡で見つけてしまい一層悩むことになるからである。ことことを端的に表すのが、ロジャースが唱えた「非指示的」(Non-directiv)態度と「無条件的積極的関心」(Unconditional Positiv Regard)である。また、こうしたロジャースのカウンセリング理論を来談式というシステムで実施する場合、一般に専門的知識が必要であり、日本心理学学会の公認する臨床心理士の資格がなければだめであるとすることにも、若干の疑義がある。もちろんカウンセリングの理論を学習することは必要であるが、有能なカウンセラーの資質はそうした知識の多い少ないではないと考える。カウンセラーの資質は上述した「非指示的」(Non-directiv)態度と「無条件的積極的関心」(Unconditional Positiv Regard)を備えていることであり、更にその上位概念として「人間愛」である。ここでいう「人間愛」とは特定の宗教による形而上的概念を指すのではない。もっと広く「人を愛する力」「人を信じる力」と言ってもよい。また、最近の重症化する教育病理を解決する一つの(あくまでの多くの手段の中の一つ)手段としてカウンセリングを位置づける場合、教育現場や教育行政に携わる方々にその手法を理解してもらうことは今後の青少年教育において極めて重要である。
 ロジャース理論に基づいたカウンセリングを巷間 「ロジェリアン」と言い習わしているようである.

ロジャース理論:カールロジャース博士のカウンセリングは「聴く」です。。

 「聴く」・・・専門的にいうと「積極的傾聴」とか「ACTIVE LISTENING」と呼ばれます。

「はぁ〜そうですか」 「へぇ〜なるほどネ」 「それからどうしました?」・・・ 一切
 「それは○○○だから、○○○しなさいっ」と助言や指導はしません。

傾聴法・アクティブリスニング3つの条件



@:共感的理解



この人だったら無理ないよな〜とあたかもその人になった感じを味わうこと。自分の枠をはずして相手の枠で聴く。これは同情とは違います。同情は自分の経験から想像しているのです。共感的理解とは、 おぼれた人の苦しみを感じながら、自分はあくまでも岸にいます。自分まで水に濡れてしまうのとは違うのです。 クライエントの話を聴いていると「感じる」ものがあります。 それをいつも大切にすることです。 まるで同じに理解することは無理ですが「理解しよう 」としていくことが限りなく理解に近づいていくのです。 理解とは正しいとか、 正しくないとかではなく「それは無理ないよな〜」とあたかもその人になったかのように感じていることをいいます。


<理解と同情との違い>



同情は自分の経験と照らし合わせてやっています。「自分がその人だったら大変だ!」と言っているだけなのです。カウンセリングは、同情ではなく共感的理解であるのです。


A:無条件の尊重



たとえ自分の価値感から離れていても、その人は人間として尊く、その人の存在のありのままを尊重する態度です。 クライエントはこれにより自分の存在を認めることが出来るのです。


B:自己一致



自分の中の純粋さで相手の話を聴きながら、自分の心と一致させることです。クライエントの話
を聴きながら自分の中に起きる感情を分かっておくことが大切です。カウンセラーは常に感情と自己一致させておいて必要とあればそれをクライエントに伝えます。これはクライエントが自分自身を立体的に見るために必要なのです。




◆傾聴の効果

●相手と正確なコミュニケーションが出来る

●相手と信頼関係が出来る

●自分の考えを十分に相手に伝えることが出来る

●自分の周りに人や情報が集まってくる

●周りの人や自分の問題が解決でやすくなる

●周りの人や自分のストレスが軽減できる

●リーダーシップが発揮しやすくなる









いちばん大事なのは

☆彡☆彡☆彡☆彡☆彡☆彡☆彡☆彡☆彡☆彡☆彡☆彡☆彡☆彡☆彡


☆彡☆彡☆彡☆彡☆彡☆彡☆彡☆彡

「聞く」スキルを身につける際に、

いちばん大事なのは

聞いてもらうことです。

スキルではなく。

しっかりときいてもらったひとは

聞くことができるようになります。



腕組みをしてようが、

うなづかなかろうが

しっかりと聞けている

現実があります






 聞くというところで要求されるものに「傾聴のスキル」というものがあります。

 その「傾聴のスキル」のなかで押さえるべき3つは次の「あいづち」「おうむ返し」「心のペーシング」です。



●相手の話しに「うんうん、それで」といった合いの手を入れる「あいづち」。
 
「無難に『なるほどね』で返す」という表面的なコーチング手法もあります。



●もっと上手になるとと「なるほど、****なんだー」いうように、相手の話しを繰り返す「おうむ返し」。



●もっともっと上手になると、相手の心のペースと合わせる「心のペーシング」があります。

 心のペースと合わせるとは、たとえば「それは悲しく思うよね」というように、相手の気持ちを組みます。 これには
 相手の身になれるという「スキル」ではなく「精神レベル」が問われます。



 「怒り」「心配」「不安」といった自分の気持ちというものを「**なの」と話したら、これはキャッチして返してあげることです。  「きのう、プレゼントにもらったCD傷をつけちゃってすごく悲しかった」と相手が話したとします。これを「あいづち」「おうむ返し」「心のペーシング」で返すと、それぞれこのようになります。  


あいづち    ; 「へぇー」
 
おうむ返し   ; 「CDを傷つけちゃったんだー」
 
心のペーシング ; 「それは、悲しいよね」



ここで、相手が「このひとわかってくれている」と感じる度合いは  あいづち<おうむ返し<心のペーシング です。



 心のペーシングも、表面的にとにかく相手が気持ち、感情のことを話したら、それはこの会話のなかにある事実よりも優先して、キャッチして返す。という方法で一応のクリアはできます。


 しかし、そこで、機械的にキャッチボールをするのではなく、相手の気持ちにシンクロするといいコーチングができます。受けたボールをいったんきちんとみつめるという行為です。


 つまり、相手の気持ちに対して、「どうしてそう思っているか」を理解してあげるのです。それには、自分の類似した体験が重要な宝になりえます。


 つまり、類似した体験に手を当てる。ということ。      類似した体験との違いを意識する。
    


 類似した体験のことをわざわざ語らない。     

 相手の類似した体験のほうが深刻なのだとしておく  
  
 類似した体験は「傷」であるほうが宝となる。      「傷」は直っていないといけない。(*)
      



 *直る;その思いにひたらない。話しても泣かない。傷は傷として、否定せずに、
そのまま受け入れられるように昇華している。