子育てコーチング  
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子育てコーチングって、朝日の記事は、、、ちがくない???
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記事の内容からだけなので、もしかすると、それは記者の文書によってそうなっただけかもしれませんから、現実はちがうかもしれないませんが、感想を書かせてください。

●親子の間にコーチング技術?
「コーチセブンピース」;
 わたしは、親子の間にコーチング技術?を不用意に「使う」のは反対です。ただし、コミュニケーションスキルは「知って」おいたほうがいいとは思います。

 ////////// 注釈 //////////////////////////
 ここで、コーチングという言葉の意味が、ばらばらなので、説明したいのですが、
(詳しくはこちらのHPを見てください)コミュニケーションスキルの部分と、問題解決手法の部分はコーチングのオリジナルではありません。

 とくに「聞く」なんかは、ゴードン博士の親業であり、もともとは、ロジャース理論の傾聴の技術です。

 ////////////注釈終わり////////////////////////


 最近のひとは聞くということができないひとが多いようです。
 子どもが学校から家に帰るや「今日、学校でねぇ!」と言い始めるとおかあさんが「ほら!ドア閉めて、靴そろえて!」と来ます。聞くための時間を作らなくなりました。

 タゴールの詩にも、子どもの話しをきかない母親に子どもが悲しくなる詩などもあります。

 記事にあるように、子どもの話しをきちんと受けることをきっかけに、親子がきちんと「ひびきあう」関係をつくるということは、当然大切なことです。そのために聞くスキルというよりも、聞くという姿勢をおぼえることは意味があります。


 でも、べつに、それは、コーチングではないと思います。コミュニケーションスキルはしっておいていいですが、ほんとうに自分のこどもといっしょにいるということをこころで知ることもやらないと、アメリカ的な形だけのものになってしまうと思います。

●目標達成の目標の答えは子どもの中に

 で、問題なのは、記事の後半の部分の目標達成、問題解決手法の部分なんですが、ここで、記事にあるような形でコーチングクキル?を使うのは反対です。

 「自分の子がどんな大人になってほしいですか」「それにはどんな資質が必要?」のあたりから、なんていうんでしょう。あまりに、「子どもが不在」だと思いました。

 前に子どもの進学問題で子どもを殺すという事件がありましたが、「こどもがどうありたいのか」をもっと大事にしてほしいと思いました。
 たぶん、このコーチングのワークでは、目標設定というところが、子どもの人生にかかわるだろうに、すごくいいかげんと思います。まるで、整形したいひとがきたら、どうお金をためるかのアドバイスしかしないような、表層的なきめかたです。

 目標は「だれが」決めるのか?これ、ビジネスコーチングではないのですから、きちんと「本人」ってのがいったいだれなのかをしたあとで、ワークをやられるべきだと思いました。子どものほんとうにしたいことや、こどもの「素」をもっとみてやらないと、子どもを相手にした心理操作でしかありません。
 プリントの話しは、自発的うんぬんよりも、親子の関係のとりかたが変わって、こどもの行動を変えたということと感じました。

 むしろ、親子関係以前に、夫婦関係でコーチングを応用すべきというのが全体への意見です。


以下記事:
コーチ技術  子育てに応用 若い親、研究会に関心
2月6日 朝日新聞
 自分で考え行動する力を、会話を通じて引き出していく指導法「コーチング」。ビジネスの分野で部下の育成法として広がるこのコミュニケーション術が、子育てに応用され始めている。コーチ技術を学んだ教師や主婦らで研究会ができ、子どものやる気を引き出す会話術のセミナーが、若い親の関心を集めている。 

 1月24日、東京都府中市で「子どもを伸ばすコミュニケーション」と題したワークショップが開かれた。この日のテーマは、話の聞き方と受け止め方。主宰するコーチ・セブンピース代表の谷口貴彦さん(44)が「自分の子どもがどんな大人になってほしいか」を話題に、参加した約10人の親にコーチングの会話術を体験させた。
 一人の父親に谷口さんが質問を始めた。
 「どんな大人になってほしいですか」
 「世に中のために何かできる人に」
 「具体的にはどんな行動を起こせる人?」
 「困っている人を助けるとか」
 「それにはどんな資質が必要だと思いますか」
 相手に中にある答えを、具体的に聞いて引き出す手法を示してみせた。
 続いて「話の受け止め方」を体験。身を乗り出し、大きくうなずいて聴き入る態度と、無視し続ける態度の人を前にどれだけ話し続けられるか。2人1組で3分間、交互にやってみる。無視する態度では1分ともたず、「耐えられない」と話し手が音をあげた。
 「コミュニケーションが断絶されると人は生きていけない」と谷口さん。話を聞いてもらい、存在を受け入れられたうれしさを体感することで、子どもとの向き合い方を考えさせた。
 同市の主婦坂田澄江さん(34)は、小学2年の長男との距離の取り方に悩んで参加した。おとなしい性格の息子をみると、つい先回りして口出ししてしまう。「次は何すればいいの」と頼るようになって、不安を感じたという。
 体験後は、まず子どもの話を聞くようにした。せかさないと出さなかった学校からのプリント類も、今では自分からもってくる。「自発的に動かない状態を私がつくっていた。子どもに任せる気持ちをもつと自分も楽になりました」と話す。
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子どもの話じっくり聞いて

 子どもとのコミュニケーションにコーチングの手法を生かそうと3年前、「教育者のためのコーチング研究会」(会員37人)ができた。コーチ養成機関で学んだ教師や主婦らがボランティアで、小中学校のPTAの集会などで講座を開いている。昨年は計17回に約360人が参加したという。
 代表の川本正秀さん(48)は中学教師。一方的に教える学校の指導方法に疑問を感じて、勉強した。
 「子どもとどうコミュニケーションを取ればいいのか」。悩みを口にする母親は多い。相談したいのに夫は耳を貸さず、友達にも話せない。そのいら立ちが子どもへの「○○しなさい」という命令になり、また悩む。「お母さんも苦しんでいる」と川本さんはいう。
 コーチングの聞く姿勢で、子どもの話にじっくり耳を傾けてみる。「受け入れてもらえたと子どもが感じれば、信頼関係が築けます」
 NPO「日本コーチ協会」(東京)の桜井一紀専務理事は「コーチングは子育てに有効だが万能ではない」とした上で、「知識を教える【ティ−チング】と、失敗しても自発性を大切にするコーチングのバランスをとって親は接してほしい」と助言する。
 同協会はボランティアコーチを派遣している。