「チベット死者の書」  
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平成5年にNHKスペシャル「チベット死者の書」として放送 インドでは、魂の輪廻が信じられていますが、多数の神々を祭り、よい世界への転生を祈ります。神々は数は多いですが、唯一なる神の副次的な神が多くあり、それはなにものも除外するより同化させることを考えた結果です。  「あなたは、私のほかに何物も神としてはならない」という掟をもったユダヤ教や、西欧型の一神教とは根本的にちがうのです。ヴィシュヌの化身クリシュナが「人がいかなる神をあがめようとも祈りに答えるのは私である」とヒンドゥー教聖典で宣言しています。  正しい人間は死後天界におもむきますが、悪い人間は暗い世界におとされると信じたインドの人々は、悪事を行ったものは不幸な状態に転生するという基本的な因果の法則により生死輪廻を信じました。  このような死後の輪廻から逃れたいという願いは、2500年前頃より急速に広がり、新しい宗教を期待するようになり、仏教、ジャイナ教などが誕生したのです。 ■内容

前世来世がある。
生命の本体はこころである。 死は、こころが肉体から解放されるときなのだ。

バルド、トドゥルで導けば人間に生まれ変わる
バルド、トドゥル バルドの抜けかたを教える。
メモ:バルドゥ=中有
(バルド、トドゥル =中有における聴聞による大解脱)
死、バルド、再生


■効果
現世の姿 死を受け入れることができるようになる
■チベット  チベット仏教では、五体投地などで修業をつみ  解脱を目指す。


チベット仏教では墓が無い。
死んだらば、火葬自体がたいへんなセレモニー。 その後、遺骨は 自然にまかれる。

■輪廻転生実例?
輪廻転生したと、チベット仏教において認められている例。

■ダライ・ラマ14世
 ダライ・ラマ13世の生まれ変わりとされている。 ダライ・ラマは観音ボサツの転生者(てんせいしゃ)で、死ぬと転生しつづけているという。  
 ダライ・ラマ14世は、1935年7月6日、自作農を営む一家にテンジン・ギャッツォとして、誕生。4、5歳のときダライ・ラマ13世の転生者として1940年に認められ、15歳ですべての権力を与えられた。

 チベット動乱、チベット独立問題で、14世はインドに亡命。
 1989年にノーベル平和賞を与えられる。  

前世のダライ・ラマ13世は俗名 トゥプテン・ギャムツォ。1876年生まれ。亡くなったのは1933年。

■リン・リンポチェ(リンポチェというのは生き仏を表し、位の高い僧侶の意味)
ダライ・ラマ14世の40年にわたる教師リン・リンポチェ(1903-1983)。
ミイラが寺院に保存されている。

リン・リンポチェは亡くなった1983年の2年後に発見された 少年(10世リン・リンポチェ)が現在その転生者としている。
 
■チャンパ・ゾッパ←ソクラパ・ウチョス・ランツォグ

ソクラパは1982年にインド政府への 待遇改善のデモで警官によって撃たれた。このこともあり、聖人化される。
>ソクラパの転生者とされる チャンパ・ゾッパが生まれたのは、ソクラパが亡くなって2年後。  撃たれた場所にゾッパにはあざがある)

■謎:49日で転生するというが、上記のひとたちの亡くなった日と誕生にはタイムラグがある。?
 高僧は49日ではないのか。。。

調査団が組織されて、生前の愛用の品や占いがなどによって 生まれ変わりの審査がされる。 見つけられるという過程というよりも、しぼりこまれる感じがある。

■「チベットの死者の書」の歴史

『チベットの死者の書』は紀元八、九世紀ごろ、 チベット仏教の開祖・パドマサムバヴァが著したものだが、 十四、十五世紀にパドマサムバヴァの生まれ変わりという修行者が発見したそうだ。

人類学を専攻してたエバンス・ベンツ (エバンス・ヴェンツ:W・Y・エバンス・ヴェンツ)は輪廻の思想に とりつかれていた。 ケルトやエジプト神話を研究して、 インドに向い バザールでバルド、トドゥルを入手してこれを英訳し発表した。

これは、ニンマ派の「チベットの死者の書」で、 同じ目的をもつ経典は、チベット仏教の他の宗派やボン教にもある。 (ダライ・ラマはゲルク派。)

オックスフォード大学出版が 1927年に発行し、 心理学者のユングが前書きを書いて、 ヨーロッパのひとびとに大きな反響をおよぼした。  死にかたの技法書として THE TIBETANBOOK OFTHE DEAD として。



ハーバード大学で心理学の教授をつとめたラム・ダスが ダイイングプロジェクトという死を乗り越えるチームを創始者になっている。
(よく、日本で、教授の名前を冠にして、 実際は別なひとが創始している例かもしれないが)


メモ
ポア(ポワ);生きた状態で魂を見る/ 転生する
命のエネルギー=ルン ; (「ルンルンだね」 って言葉はこれか?)


■仏教
 浄土真宗では、死の直後の光が  すなわち阿弥陀如来(無量光仏)になるのかも。
 ここに入るというのは、永遠の生命と一つになってしまうこと。。。天国に入るとかはこれだし、 神道において、神になる(肉弾三勇士とか)のはここ。
■科学の限界
医療技術がすすんでも、それは死を先に延ばすだけ。

死の現実から目をそむけ 肉体が滅びてもすべてが滅ぶわけではない「死はすべての終わりではない」 集中治療室が科学の最高峰なのか?、
 「死んだ人が見える」(と言う)人がいる