■質問→答え→行動
●ビジネスコーチングによる質問と答との違い
◆(*^^)コンピテンシーと足し算の原則
マネージャーのコンピテンシーはビジネスマインドとリーダーシップが2大要素です。
ビジネスマインドは変化への対応、計画作成・企画、問題解決判断・決断力、結果の責任感(アカンタリビティ)。
リーダーシップは人材教育、倫理、コミュニケーション能力、イニシアティブというのが基本形です。
・マネージャーのほうが有能でしょ
さらに、高いコンピテンシーは誰がもっているかという問題があります。ビジネスの現場では、マネージャーの位置にいるほうがコンピテンシーが一般的には高いはずです。
つまり、部下の「自分の考えた企画で」にも、コンピテンシーに準じた、優先順位の設定や、企画の取捨選択が行われるのがビジネスです。
多くのビジネスコーチングの場では、部下の意見を出してもらっているうちに、コーチングをするはずの上司が答えを言ってしまう(部下からでないので「だめだめ、自分はこう思うんだけど」と意見を押し付けてしまう)のです。
たとえば、部下がいちばんやりたいと思ったものが「社内のセクハラを無くそう」であったりします。そのとき時間は午後2時55分、社長は銀行に頭をさげに行っています。あなたならば、どうしますか?
マネージャーが有能であるならば専制的なマネージングのほうが結果は良いです。キヤノンの御手洗社長がキヤノンの業績をあげた手法です。
御手洗社長はキヤノンの社長に就任するや「熟慮断行」をモットーに、パソコンからの撤退を決意し、周辺機器を主力にしていきました。これは、まったくのトップダウンで、技術者たちは大ショック、現場は猛反発といったものでした。ベルトコンベアを20000メートルにわたって撤廃します。悪しき平等というものを非として、その場その場で決めるキーマンに権限をあたえます。これには、はじめ現場では非難ごうごうでしたが、業績は上向き、評価を得ることとなりました。さらに、そのトップダウンばかりでなく、「わいがやミーティング」とネーミングされた、現場でのコミュニケーションを重視した、全体でつくりあげていく会議をとりいれています。トップダウンと、コンセンサスの絶妙なるバランスと言えます。
指導力のないマネージャーの場合でも、放任ではなく、民主型のほうが業績があげられます。いずれ、方向はマネージャーの責任下で決断しなければいけません。
*放任ですが、部下はまかせてほしいとは思っていても、放っておかれたいとは思ってはいません。
・マネージャー!みんなで足し算やろうよ
マネージャーはすべての責任をとるべきですが、提案や決定を「ひとりで」する必要はありません。
場合により、みんなで提案する環境をつくり、決定をマネージメントするのがマネージャーです。頭脳を寄せあつめましょう。そうすれば対立ではなく足し算になります。重なり合うことで生まれるものがあるのです。
マネージャーは部下の能力や個性を個別につかんでおいて、「どう?」と、ふればいいのです。
・マネージャーが方針は選んでいい
ここで、コーチングは相手が『正解』をもっていると誤解すると、相手である部下に服従するか結果放任のマネージメントになってしまいます。答えは双方の足し算でつくるべきです。
ですから、部下の「自分の考えた企画」には、会社の意図、マネージャーの意図が含まれます。目標の土台になっている「自分の考えた企画で」の夢の総重量がモチベーションの高さになります。
マネージャーは部下の要求水準にあわせて、全体の舵とりをします。マネージャーが不在で決めると、往々にして仲良しクラブの方針になってしまって、生産性に問題ありになりがちです。みんなでまとめたからって、安心はできません。
部下のコンピテンシーの状態にあわせて、まずは話しあいの前に方向性を提示しておいたほうがいいケースもあります。方向性も部下の自律性を尊厳したほうがいいのですが、労働形態では十把ひとからげに判断はできませんが、アルバイト、パート、正社員でもそれぞれ違います。
この選ぶときに、「自分の思いを伝える」ということがポイントになります。
つまり、伝わるような伝え型を意図することです(→I MISS YOU「今なん時だと思ってんの?どこほっつきあるてんの!?」のところへ)
・会社の難色
部下の考えた企画が、結果時間外労働を生み出す場合、零細な企業はたいてい難色を示します。
このとき、奇抜なアイデアを出す、ユニークな部下がいた場合も、もしかすると時代遅れな会社や社長やマネージャーの方針によって一番にやりたい企画が没になる可能性もあります。
・ばかなマネージャーの2000円札
奇抜なアイデアが、マネージャーのコンピテンシーによってどうとられるかはわかりません。奇抜なアイデアがウォークマン(マーケッティング調査ではやめたほうがいいという結果がでた)なのか、2000円札なのか?それはわかりません。
・ビジネスコーチングはねぎらってほしい
クライアントコーチングの場合は自主的な目標をきちんと選択できていれば、コーチからの承認がなくてもモチベーションは保てるようです。
ビジネスコーチングのビジネスは、夏休みの宿題、受験勉強、ラジオ体操、お手伝い、風呂洗い、お掃除、大掃除、犬の散歩、お墓参り、毎日の料理、町内活動みたいなもので、やったら「ありがとう」とか「よくやったね」と言ってほしい、ねぎらってほしいものではないでしょうか?やっていることが楽しいというよりも、やっていることについて認めてほしい気持ちのほうが強いものだと思います。
「ご苦労さん」はもはや形骸化していますから、「ご苦労さん、いつものことだけど、ていねいな仕事で感心するよ」といいましょう。めぐりめぐって、うちに帰ると玄関口で「おかえりなさい、おつかれさま」って言ってくれるかもしれませんよ。(昔は、玄関口に家族があつまってきて、おとうさんの帽子と鞄を子どもがとりあって運ぶというシーンがテレビの定番でした)
・「ありがとう」が言えますか?
ひとは報われて当然と思っているものです。ですから、報われないとがっかりするものです。やってくれてあたりまえと思っていると感謝の気持ちもわきません。ひとはやらないのがあたりまえなのです。「ありがとう」が言えるということは、ひとの大事な能力です。逆に、なにかしらやっているのに「なにもやってないじゃない」と言われると、もうやってやるもんかと思うものです。世のおかあさんたちが、おとうさんをこの言葉でなんにもしないおとうさん増産キャンペーンに参加しているのです。「だって、おとうさん、うちのことなんにもしてないじゃない」と。心の中でおとうさんは思います、(夕方にごちゃごちゃになっている布団を直しているのはだれだよ、電球だって気がつかないかもしれないけど直してるんだし、そういえば、自分の仕事ってこれってうちのためのことじゃないのか?。。。。)、でも悲しいことにそれを思い出すのは、言われてからしばらくたってからです。そして(くそぉ、もうなんもやってやんないぞ!)となるのです。
子育てのときには、この場面が多くのおかあさん、多くの夫婦にダメージを与えます。子どもが夜に熱を出しておかあさんが一睡もできない。おとうさんはとなりで、がーがー寝ている。熱がさがって、保育所に子どもを連れて言ったとき、保母さんが「おかあさん、たいへんだったでしょ」という言葉でおかあさんをすくうということがあるのです。それなのに、世の中はおうおうにして、やってあたりまえという目で見ます。母親なんだからあたりまえ、と。あたりまえではありません。・・・・・「たいへんだったね、がんばったね」です。
断乳のときにおとうさんは言いましたか?「がんばったね、ごくろうさま」。
おかあさん、あなたが美容院に行ったとき、おとうさんが食器洗ったのに「ありがとう」って言いました?え?油がついてたから洗いなおした???ああ、お姑さんっぽいではないですか?やんないですよ、もう、そんなことされたら。。。
おかあさん いつもありがとう。
ふゆにしたぎとか、すとーぶであたためてくれてありがとう。
かぜをひいたとき、びょういんにつれてってくれてありがとう。
かぜひいたとき、りんごすってくれてありがとう。
ごはんをつくってくれてありがとう。
せんたくをしてくれてありがとう。
おかあさん、いつも仕事をしてくれてありがとう。
おかあさん、いつもあそんでくれてありがとう。
ありがとうと言ってくれて、ありがとう。
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