●傾聴の全体構成
◆だんだんの法則
日もだんだんと登って、しらじらと朝になってきます。
コミュニケーションは積み上げるものです。
いきなり、変えるのではなく、いきなり大きなことを聞くのではなく、だんだんやってください。ボクシングでいえばジャブです。
いきなり本題にはいらずに、「ちょと、気がついたんだけど」とか「これは、この場合あてはまっていないかもしれないけど」とかの、「だんだん」を忘れないでください。
みのもんたの『クイズ・ミリオネア』の最初の問題はふざけたように簡単な問題です。
さまざまな詐欺はほとんどこのだんだんの法則を悪用しています。まず、関係のなさそうな世間話から入っていきます。きものの販売詐欺でも、いきなり「きもの」の話しはしません。
つぎに、驚かせて感情をゆさぶります。
相手が安定をうしなったところで、たたみかけるように理論展開します。応酬話法によって対応万全の状態ですから、相手は話に引き込まれ、納得させられ、いつのまにか信頼を築きます。
次に、その安心のなかから、また感情を前回よりも強くゆさぶります。前回が不安ならば、今回は恐怖をあたえます。
そこで、たたみこむと、われにかえったときに『あれ?』と気付くので、相手に決定させるためにいったん突き放し孤独感を与えます。(マルチ商法はここが上手で、フレンドリーでいい感じをつくり、「そんなんなら、とりあげるよ!」と孤独感を与えます。そこで、地獄におろした蜘蛛の糸、溺れる人への藁をなげこんでやります。「これをつかめば、すべてはおわって楽になるよ」と。
そうすると、相手は飛びつくしかないのです。(宗教系の洗脳はほとんどこのパターンです)。
◆話しを終わらせる方法
手をポンといれて、「なーるほど!」と大声を出して、話しを変えてしまいます。
例は悪いですが、オウム時代の上祐が、議論を終わらせたいときに、そのパネルを後方に右手で左肩ごしに投げるというのをしていました。彼は大学時代ディベート部でしたよね。左とか後というの過去をイメージさせます。
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